
成人式のシーズンは冬真っただ中なので、振袖を着る際は適切な防寒対策をしないと体調を崩す原因になってしまうかもしれません。そこで本記事では、冬に振袖をはじめとした着物を着る際の防寒対策を徹底解説します。振袖におすすめの防寒アイテムや悪天候時に必須のアイテムも合わせて紹介するので、ぜひこの記事を読んで準備を進めてください。
冬に着物を着るときの防寒対策
成人式に振袖を着る際、見落とされがちなのが防寒対策です。式の準備では、着物の選定やヘアセット、メイクに注目が集まりがちです。しかし、1月という真冬の寒さを考慮すると、防寒対策も重要な準備といえます。
とくに地域や式場の環境によっては、冷え込みが厳しくなる可能性もあるため、事前の対策が安心につながります。振袖は、肌襦袢・裾よけ・長襦袢・振袖本体・帯と何重にも重ねて着付けるため、意外にも全体的な保温性は高く、寒さを感じにくいと言われています。
袖口が広く見た目には寒そうでも、実際にはしっかりと体温が保たれる構造になっています。しかし、開催される場所によっては油断は禁物です。特に体育館や公民館のように冷気が床から伝わりやすい会場では、足元からの冷えに注意が必要です。
インナー・タイツの重ね着には要注意
また、式の時間帯によっても室温が変化するため、会場と時間を事前に確認しておくとより的確な防寒対策ができます。ただし、寒さを気にして高機能な防寒インナーを着込んでしまうと、式場内で逆に暑さを感じることもあります。
振袖の着付けはしっかりと固定されているため、インナーを途中で脱ぐのは難しく、着崩れの原因にもなりかねません。そのため、インナーやタイツの重ね着には注意が必要です。
部分的な防寒対策がおすすめ
効果的なのは「部分的な防寒対策」です。とくに冷えを感じやすいのは首の後ろや袖口、そして足元です。足袋の中に足首用のウォーマーを仕込んだり、首回りに肌にやさしい素材のショールを羽織ることで、寒さを和らげることができます。
また、携帯用カイロを持参し、寒さを感じたときにすぐ対応できるようにしておくのもおすすめです。貼るカイロを使う場合は、温まりすぎたときにすぐ取り外せるよう、背中やお腹ではなく腰まわりなど取り外しやすい位置に貼るのがポイントです。
振袖におすすめの防寒アイテム
ここからは、振袖を美しく着こなしながら寒さをしのぐために役立つ防寒アイテムを、首元・足先・腕の部位別に紹介します。
首元の防寒アイテム
まず、寒さを感じやすいのが首元です。振袖は後ろ襟に開きがあるため、冷たい風が入りやすくなっています。おすすめのアイテムは、襟元から見えないように貼るカイロや、目立たないデザインのインナー、そしてストールやケープです。とくにストールやケープは屋外での移動時に重宝し、色柄を振袖と調和させればおしゃれ度もアップします。
足先の防寒アイテム
次に、草履を履くため冷えやすい足先の防寒には、足袋用靴下や防寒足袋、スパッツ、レギンスなどが効果的です。足袋用の靴下はムレにくく、履き心地の良いものを選びましょう。靴下を重ねる場合は、少し大きめサイズの足袋を準備するのがコツです。
スパッツやレギンスは裾から見えないベージュ系が無難で、和装用ストッキングもおすすめです。足袋と重ねて使うために、5本指タイプの靴下や、着脱しやすい股上浅めのスパッツを選びましょう。
腕まわりの防寒アイテム
また、腕まわりの防寒には、ロンググローブが効果的です。振袖の袖口は広いため、外気が入りやすくなっています。肘までの長さがあるロンググローブなら腕全体を暖めることができ、指先が開いたタイプならネイルが引っかかる心配もありません。
ファーショール
最後に、ファーショールも人気の防寒アイテムです。首元の冷えを防ぎつつ、華やかさもプラスされるため、成人式の定番となっています。振袖レンタルのセットに含まれている場合もあります。
ただし、ファーショールやストール、ケープは式典中には外すのがマナーなので、屋外限定の防寒アイテムとして使用しましょう。
天候が悪いときに必須のアイテム
成人式当日は、必ずしも晴天とは限りません。冬の時期には雨や雪の可能性もあるため、防寒対策に加えて、悪天候に備えたアイテムを準備しておくことが大切です。ここでは、天候が悪い場合に活躍する便利なアイテムを紹介します。
大きめの傘
まず必須なのが大きめの傘です。振袖は袖や首元にボリュームがあり、一般的なサイズの傘ではカバーしきれないこともあるため、しっかり体全体を覆えるサイズを選びましょう。写真撮影なども考慮し、和装に合う色や柄の傘を用意すれば、実用性とおしゃれを兼ね備えることができます。
替えの足袋
次に、替えの足袋も準備しておくと安心です。雨や雪で足元が汚れやすくなるため、あらかじめ足袋カバーを着用すると、泥はねやぬれを防ぐ効果があります。とくにはっ水加工が施された足袋カバーは、防寒と防水の両方に役立ちます。
さらに、草履も汚れたり傷んだりしやすいので、草履カバーを用意しておくと安心です。これらのカバー類は、持ち運びしやすくバッグに入れておけるため、急な天候の変化にも対応しやすくなります。
サボタイプのサンダル
また、移動時に便利なのがサボタイプのサンダルです。草履では滑りやすい道や長距離の移動には不向きな場合がありますが、サボタイプのサンダルなら足袋を履いたままでも脱ぎ履きが簡単です。
ブーツに比べて着脱がしやすいので、汚れた足元をカバーすることにも向いています。ただし、荷物が増えるという点は考慮しておきましょう。
まとめ
成人式シーズンは真冬の寒さが厳しく、防寒対策を怠るとせっかくの振袖姿も快適に楽しめません。この記事では、首元や足元、腕など冷えやすい部位に合わせた防寒アイテムを紹介し、振袖を美しく着こなしながらしっかりと寒さをしのぐ方法を詳しく解説しました。さらに、雨や雪など悪天候時に役立つアイテムもあわせて紹介しています。準備を万全にして、大切な一日を快適に過ごしましょう。
