
レンタル振袖をメイクや食べこぼしなどで汚してしまうと、規約や汚れの程度によってはクリーニング代を請求されることがあります。そうならないためにも、振袖を汚さないためのポイントを押さえておきましょう。また、万が一振袖を汚してしまった際の応急処置も合わせて紹介するので、ぜひご一読ください。
まずはレンタル前の規約確認が大切
振袖をレンタルする際には、事前にレンタル規約をよく確認することが非常に重要です。例えば、返却後にレンタル業者から「着物にシミがある」「クリーニングが必要」といった連絡を受け、画像付きで証拠を提示された場合、驚きや不安を感じることもあるでしょう。
そのようなトラブルを未然に防ぐためにも、契約前にショップの利用規約やホームページの記載内容をよく読み、クリーニングに関する記載があるかを確認しておくことが大切です。
特に「着用後のクリーニングは不要」などの明記があれば、そのページや規約のコピーを保管しておくと安心です。万が一トラブルになった場合には、消費生活センターや国民生活センターに相談することもできます。
また、振袖のレンタル料金には、通常クリーニング代が含まれていることが多いです。食べこぼしや泥はね、メイクによる汚れなど、日常的に発生しうる軽度の汚れについては、業者側も想定済みです。
アルコールやソース類など特定の汚れに関しては、レンタル時に配布される説明書や規約に応急処置の方法が記載されていることがあり、それに従って対応する必要があります。
返却後は業者がクリーニングを行うため、借りた側には応急処置までが求められる範囲となります。いずれにせよ、振袖レンタルにおいて「クリーニング代の扱い」は重要なポイントであり、安心して利用するためには事前の確認と記録が欠かせません。
振袖を汚さないためのポイント
振袖をレンタルする際や着用する際には、汚れをできる限り防ぐための対策を事前にしっかりと講じておくことが大切です。以下の3つのポイントを意識することで、振袖をできる限りきれいな状態で保つことができます。
メイク汚れを防ぐためのポイント
まず一つ目のポイントは、メイクによる汚れを防ぐことです。ファンデーションや口紅、おしろいといった化粧品は油性の汚れであるため、一度付着すると落ちにくく、さらにこすったり熱が加わったりすると汚れが広がってしまう危険があります。
とくに顔まわりや袖口、胸元などは化粧品が付きやすいため注意が必要です。汚れてしまった場合は、乾いたハンカチではなく、水で湿らせた清潔なハンカチやティッシュで軽くたたくように処置しましょう。
こすらず、あくまで優しく押さえることが大切です。レンタルショップに当日返却する場合は、返却時に汚れた箇所を担当者に伝えることで、ベンジンなど専用の処理をしてもらえることがあります。
裾の汚れを防ぐ方法
次に二つ目のポイントは、裾の汚れを防ぐ工夫です。歩行中や写真撮影時などに、着物の裾や草履に泥はねなどが付くことがあります。このような汚れは、無理に濡れた状態でふき取ろうとせず、乾いてから軽くはたいて落とすのが基本です。
こすると繊維の中に入り込み、かえってシミや汚れの原因になることがあります。泥が乾いてから、目立たない部分でそっと払い落とす程度にとどめましょう。どうしても自分で処置できないときは、無理をせず返却時にショップに相談するのも一つの方法です。
食事汚れを防ぐ工夫
最後に三つ目のポイントは、食事中の汚れを防ぐ工夫です。振袖や着物を着た状態での食事は思った以上に難しく、うっかり食べこぼしをしてしまうこともあります。そのため、食事の前には大判のハンカチやナプキンなどを用意し、帯下から膝までを覆うように広げてかけておくと安心です。
座ったときに自然と振袖が広がるため、膝上や袖口への食べこぼしを防ぐ効果があります。また、食事内容によっては、手に持ったハンカチで衿元を覆っておくことをおすすめします。そうすることで、油や汁物の飛び散りから振袖を守ることが可能です。
万が一汚してしまった際の応急処置
振袖や着物などの和服が万が一汚れてしまった場合、まず大切なのは落ち着いて適切な応急処置を行うことです。基本的な対応としては、水だけを使ってシミの部分をやさしくたたくように拭き取る方法が推奨されます。
洗剤を使ったり強くこすったりすると、汚れが繊維の中に広がったり、生地を傷めたりする恐れがあるため避けましょう。
とくに和服の生地は繊細なものが多いため、無理な処置はかえって状態を悪化させることにつながります。水を使ったやさしい処置で応急対応を行い、その後、レンタルショップなど専門の対応を依頼するようにしましょう。
まとめ
レンタル振袖を安心して楽しむためには、事前の準備とちょっとした心がけがとても重要です。契約前にはレンタル規約をしっかり確認し、クリーニングの有無や応急処置の対応について把握しておくことで、万が一のトラブルも未然に防げます。また、メイク汚れや裾の泥はね、食事中の食べこぼしなど振袖が汚れやすいポイントを知り、対策を講じることで美しい状態をキープできます。万が一汚れてしまっても、水だけを使って優しくたたく応急処置で、生地を傷めずに対応可能です。大切な一日を心から楽しむためにも、事前の確認と丁寧な扱いを忘れずに、振袖を美しく着こなしましょう。
